食育推進WEB!:家庭科における食育指導事例家庭科における食育指導
中教審答申で示された「食」に関する内容
幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(答申)
(2008 年1 月17 日)
7.教育内容に関する主な改善事項 (7)社会の変化への対応の観点から教科等を横断して改善すべき事項(食育)
- 食生活の改善や睡眠時間の確保といった生活習慣の確立は「生きる力」の基盤であり,その第一義的な責任は家庭にある。しかしながら,家庭の教育力が低下する中で,近年,子どもたちに偏った栄養摂取,朝食欠食等の食生活の乱れや肥満傾向の増大などが見られ,食生活の乱れが生活習慣病を引きおこす一因であることも懸念されており,学校教育においても,子どもたちの生活や学習の基盤としての食に関する指導の充実が求められている。
- 食に関する指導については,食事の重要性,心身の成長や健康の保持・増進の上で望ましい栄養や食事の摂り方,正しい知識・情報に基づいて食品の品質及び安全性等について自ら判断できる能力,食物を大事にし,食物の生産等にかかわる人々へ感謝する心,望ましい食習慣の形成,各地域の産物,食文化等を理解することなどを総合的にはぐくむという観点から推進することが必要である。
- そのため,食育 という概念を明確に位置付け,発達の段階を踏まえつつ,各学年を通して一貫した取組を推進するとともに,給食の時間や家庭科,技術・家庭科などの関連する教科等において,食に関する指導の内容の充実を図り,学校の教育活動全体で取り組むことが重要である。その際,各教科等の指導に当たっては,子ども たちが実際に食する学校給食を教材として積極的に活用することが重要である。また,学校における食育の推進には,家庭,地域と連携を図ることが重要である。
新学習指導要領における「食」の内容
第8節 家庭
第2 各学年の目標及び内容
2 内容
B 日常の食事と調理の基礎
(1)食事の役割について,次の事項を指導する。
- 食事の役割を知り,日常の食事の大切さに気付くこと。
- 楽しく食事をするための工夫をすること。
(2)栄養を考えた食事について,次の事項を指導する。
- 体に必要な栄養素の種類と働きについて知ること。
- 食品の栄養的な特徴を知り,食品を組み合わせてとる必要があることが分かること。
- 1 食分の献立を考えること。
(3)調理の基礎について,次の事項を指導する。
- 調理に関心をもち,必要な材料の分量や手順を考えて,調理計画を立てること。
- 材料の洗い方,切り方,味の付け方,盛り付け,配膳及び後片付けが適切にできること。
- ゆでたり,いためたりして調理ができること。
- 米飯及びみそ汁の調理ができること。
- 調理に必要な用具や食器の安全で衛生的な取扱い及びこんろの安全な取扱いができること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
2 第2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
(1)「B日常の食事と調理の基礎」については,次の通り取り扱うものとする。
- 2の1及び2については,五大栄養素と食品の体内での主な働きを中心に扱うこと。
- 3の4については,米飯やみそ汁が我が国の伝統的な日常食であることにも触れること。
- 食に関する指導については, 家庭科の特質に応じて,食育の充実に資するよう配慮すること。
3 実習の指導については、次の事項に配慮するものとする。
(1)服装を整え、用具の手入れや保管を適切に行うこと。
(2)事故の防止に留意して、熱源や用具、機械などを取り扱うこと。
(3)調理に用いる食品については、生の魚や肉は扱わないなど、安全・衛生に留意すること。
→朝食のおかず作りを通して食事の大切さを学ぶ
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