こんにちは、Sunshine英語部です。開隆堂出版株式会社は、2026年3月で創立100周年を迎えました。 特に中学校英語教科書の歴史は長く、英語教育業界を支えてきました。 Sunshine英語部では、100周年企画として過去の中学校英語教科書の歴史をご紹介します! 第1弾の今回は『ジャック&ベティ』についてです。
1.戦後の英語教育を支えた『ジャック&ベティ』
昭和24年度(1949年)に『ジャック&ベティ』が使用開始となりました。
当時の主流であったイギリス英語一辺倒の方針を排してアメリカ英語を採用したり、アメリカ社会の少年少女 Jack と Betty の生活を紹介することに重点を置いたり…
と画期的な編集ポリシーのもとで生み出されたこの教科書は、当時の英語教育界で大いに注目を浴びました。
その結果、『ジャック&ベティ』は全国の中学校のシェアの8割強(!)を占める大ヒットとなり、「英語の開隆堂」というイメージが浸透していきました。その後も学習指導要領の改訂に合わせて『New』→『Revised』→『Standard』→『New Edition』と進化を続けていき、Jack と Bettyの物語は昭和40年度(1965年)まで続きました。
2.少年 Jack Jones と少女 Betty Smith
『ジャック&ベティ』は、アメリカ人の少年 Jack Jonesと、少女Betty Smith の日常生活を描いたストーリーで進行します。
物語は学校生活だけでなく、それぞれの家族と過ごす様子も描写されています。その中にはくすっと笑えるようなお話も。
Jackの弟であるBillは、ある日風邪を引いてしまいます。Jackや母親はBillのために脚を温めてあげたり、ホットレモネードを飲ませたりと手を尽くしますが、
Billは「そんなの効かない」「学校に行きたい」と駄々をこねます。そこで母親が “Go to bed and I will send for the doctor. He will give you some medicine or an injection.” と提案した途端、
Billは “I feel much better now. The lemonade has cured me.” と手のひらを返すことに。このようにストーリーを楽しみながら英語力を高められる教科書として、人気が出たのかもしれませんね。
3.時代を感じる本文?
現在の英語教育では、新出表現がどのような役割をもって、どのような場面で使われるのか「目的・場面・状況」を踏まえた指導が重視されています。
しかし『ジャック&ベティ』が使用されていた当時はパターン・プラクティスが主流であり、現代の教科書では見られないような本文が掲載されています。
例えば初代ジャック&ベティでは、 “Am I a schoolgirl?” “Yes, you are a schoolgirl.” のように、
日常生活での使用場面がなかなか思いつかない英文も…(あえて場面を考えると、記憶喪失のときには使えるかも?)。
過去の教科書を振り返ると、その時代の英語教育法が反映されているのが分かりますね。
今回は、開隆堂の中学校英語教科書の歴史として、初代教科書の『ジャック&ベティ』を紹介しました。次回はその後を継ぐ『ニュープリンス』をご紹介します。お楽しみに!
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リトルミイ
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