東日本大震災以降、気候変動による災害の増加や近年ではロシア・ウクライナ情勢等により、多くの人々が省エネ行動の必要性を痛感しているのではないでしょうか。身の周りでは省エネ型の家電製品や建築物などが急増していますが、どれだけの人が実際に省エネ行動を実践しているでしょうか。
学習指導要領ではこれまでもエネルギー・環境問題の重要性を認識して主体的に行動する実践的な態度や資質・能力の必要性が明記されていましたが、新学習指導要領においてはますますその重要性が増しています。2015年に採択されたSDGs(持続可能な開発目標)でも、17あるテーマの一つにエネルギー(テーマ7)が盛り込まれています。
本書は初版を、すでに米国に存在するNEED(National Energy Education Development)というエネルギーに関する体系的なプログラムにアイデアを得て発行しました。おかげさまで日本では珍しい省エネ行動に特化した書として好評を得ております。主として小学生を対象として作成しましたが、中学生・高校生でも十分活用できると高く評価していただきました。その後、新学習指導要領にも対応できるよう改訂版を発行し、「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」「カリキュラム・マネジメント」等、学習指導要領で重視されているポイントは、この新版では、特にデータ部分を刷新するとともに、初版と同様に意識して作成しました。今求められている「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」と同時に、教育界に大きな影響力をもつOECDのPISAリテラシーといった動向をふまえ、また、「授業のヒント」では、学習活動をさらに深め、広げるアイデアを紹介してきました。
そして今回、「気候危機」への対応が喫緊の課題とされる中で、さらにバージョンアップした本書を発行することとなりました。基本的に「家庭」の学習指導要領に対応した内容となっていますが、「社会」「理科」「総合的な学習(探究)の時間」などの授業においても有効に活用いただけるよう、それぞれの学習指導要領に対応する部分も示しております。授業の進め方に合わせ、さまざまな教科・場面でご活用いただければ幸いです。
本書がきっかけとなり、省エネ学習が今後広まっていくことを願っています。
編集委員長 松葉口玲子(横浜国立大学 教育学部 教授)
① 展開事例 ワークシートを用いて授業を行うための展開事例を掲載しています。 |
② ポイント 21世紀型能力やアクティブ・ラーニングのポイントを紹介しています。 |
③ 授業のヒント 授業内容を深め、広げるためのアイディアを紹介しています。 |
④ 教師用資料 授業を行うのに必要な、教師用の解説や、データ集です。 |
⑤ コラム 最新のトピックスがコラムとして掲載されています。 |
⑥ 児童用ワーク このままコピーして(白黒も可)お使いいただけるワークシートです。 |
⑦チェック欄 全ワークシートにチェック欄を設けました。児童自身による自己評価や、先生のチェックなど、さまざまにご活用ください。 |
はじめに・本テキストの活用方法
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省エネ成績表 |
監修 | 松葉口玲子、三神彩子 |
判型 | A4 |
ページ数 | 80 |
価格 | 本体1,600円(税抜) 定価1,760円(税込) |
ISBN | 9784304021916 |
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