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小学校図画工作/中学校美術情報誌:造形ジャーナルズビたんの もっと きになる!

ずびたんのもっときになる アイキャッチ

ここでは、造形ジャーナル450号で紹介した「小ちいさな抽ちゅう象しょう的てき-建けん築ちく的てき油ゆ彩さい(黄き色いろと青あお色いろの球きゅう形けいのある)」に関連して、「パウル・クレーの思考」について島本さんにお聞きします!

ずびたん(インタビューへGO!)
学芸員さんの顔写真

お話を聞いた人

アーティゾン美術館学芸員 島しま本もと英ひで明あきさん
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Q. 「小さな抽象的-建築的油彩(黄色と青色の球形のある)」で描かれている球形は、色彩の関係性を考えて描かれているのではないかということを教えていただきました。その他に作品からクレーの思いを感じ取れる部分はありますか。

A

クレーは、地上のものを描きながら宇宙を見据えるという世界観をもっていた人でした。その世界観をもとに改めて作品に注目すると、黄色の球形は天体を思わせる表現であるとも考えられます。

ずびたん質問アイコン(びっくり)

Q. クレーは研究的な思考をもっていると感じますが、実際にはどのようなことに関心をもち、表現に生かしていたのでしょうか。

A

1920年代の資料から考えると、クレーは植物や人体などの有機体がどのように成り立っているのかという分析をしている人物でした。また、音楽家の家庭に生まれ、幼少期から音楽に親しんでいたクレーは、音楽に対しても、その構造要素と働きを分析的に考える人物でもありました。クレーの作品からは、これらの分析を生かした表現が見られます。

ずびたん質問アイコン(ウキウキ)

Q. この作品は油彩で描かれていますが、作品名に油彩という言葉が含まれていることも何か意図があるのか気になりました。

A

この作品以前まで線描画を多く描いていたクレーにとって、下絵がほとんど見えなくなってしまう油彩は、作品名に含めるほど実験的という意味をもっていたのではないでしょうか。油彩は塗り重ねができるという特徴がありますよね。作品をじっくり見ると、三角形や斑点のようなものが描かれていたり、色の下に他の色が透けているように感じさせる部分があったりします。クレーは油彩ならではのレイヤー的な描き方を意識して取り入れたと考えられます。

ずびたん質問アイコン(はてな)

Q. この作品はカイルアンの風景がイメージされているとのことですが、クレーにとってこの作品は、カイルアンでの経験を昇華させる以上に何か思いがあったのでしょうか。

A

カイルアンでの強い光に照らし出された鮮やかな色彩と建築物などのユニークな造形を目にした経験はクレーに大きな影響を与えました。その経験をさまざまな手法を使って表現するという試みの一つが、この作品にはあるのではないかと考えられます。

ずびたん顔アイコン(なるほど)

今回のインタビューで、クレーは作品の中でさまざまな分析的思考を生かした表現をしていることがわかりました。島本さん、どうもありがとうございました。