かてぽんの家庭科先生!教えてください 第5回 小・中学校の家庭科に期待すること

家庭科大好きかてぽんがインタビューする「かてぽんの"家庭科先生!教えてください"」シリーズ。開隆堂の小学校家庭科教科書の代表著者である横浜国立大学の堀内かおる先生と、中学校家庭分野教科書の代表著者である金沢大学の綿引伴子先生にインタビューした内容を、全5回にわけてお送りしています。
最終回となる第5回は、「小・中学校の家庭科に期待すること」についてです。

綿引先生・かてぽん・堀内先生の対談イラスト
かてぽん

かてぽん:こんにちは! 今回は、小・中連携の視点から、小学校教科書代表の堀内先生には中学校家庭分野について、中学校教科書代表の綿引先生には小学校家庭科について期待することをお聞きしたいと思います。はじめに、堀内先生お願いします。

背景

中学校家庭分野に期待すること

堀内先生

堀内先生:小学校教科書の最後のほうに「2年間の学習を中学校につなげよう」というページ(136・137ページ)があります。子どもたちが生活に目を向けるきっかけをつくり、生活とはどういうものなのかを考える足場を固めていくのが小学校の家庭科だと考えています。中学校では、小学校でできるようになった自分、わかるようになった自分という2年間の成長を踏まえ、さらにその先の自分の生活に、より視野を広げながらできることを増やしていく。そして、自分だけでなく周りの人たちや地域の人たちと、いろんなかかわりの中でこれまで育ってきた成長も振り返りながら、これから先を展望していくというのが中学校だと思います。やはり小学校・中学校の接続はとても大事ですね。

小学校教科書136・137ページ
小学校教科書 136・137ページ
かてぽん

かてぽん:開隆堂の教科書は、小学校・中学校の接続を意識してつくられているんですね。

堀内先生

堀内先生:そうですね。このページの中でも、中学校ではこんなことを学習するんだよ、ということが具体的に出てきています。子どもたちが6年生の最後のほうで、「家庭科がさらにこうやって発展して学んでいけるんだ」という期待をもって中学校に向かっていけるような、小学校家庭科のエンディングを意識して授業の中で取り組んでほしいなと思います。

かてぽん

かてぽん:中学校ではこんなことを学ぶんだな~と、なんだかわくわくしてきます!

堀内先生、ありがとうございました! つづいて…綿引先生、お願いします!
背景

小学校家庭科に期待すること

綿引先生

綿引先生:よく発達段階から、「小学生は自分や家族」、「中学生は地域まで」、「高校生は地域や社会へ」というように、同心円的に関心や視野の広がりを考えることがあります。これも一面ではそうだと思うのですが、いろいろな授業を見たり聞いたりしてきた中で、小学生は小学生なりに、中学生は中学生なりに地域や社会の問題について考えることができると思っています。

かてぽん

かてぽん:小学生、中学生なりの受け止め方や考え方があるということですね。

綿引先生

綿引先生:そうですね。その積み重ねが主権者として社会の問題を考えたり発信したり、共同で活動や行動したりという、市民や生活者としての基礎を培えるのではないかと思うんですね。高校生になったから「さあ、社会のことを考えましょう」と言って急に考えられるわけではなくて、小学生でやって、中学生でやって、よく言うスパイラルに、一部重なりながらも学んでいくことで培えるものなのかなと思います。

かてぽん

かてぽん:小学校からの積み重ねが大事なんですね。

綿引先生

綿引先生:例えば、最近だと米や農業、環境問題などは小学生でも考えられるテーマだと思います。ただ、授業時間の関係で、家庭科だけで取り組むことは難しく、他教科や学校行事、学年行事などと組み合わせて行うことが現実的かもしれませんし、そのほうが学びが広がったり深まったりするのかなとも思います。小学校の先生方は基本的に全ての教科を担当されていて教材研究も大変だと思いますが、逆に考えれば、いろいろな教科や行事と関連させて授業を構想しやすいかもしれません。そういうメリットを生かして授業をしていただけたらと思います。

かてぽん

かてぽん:いろいろな教科や行事と関連した授業、興味深いです。堀内先生、綿引先生、たくさんのお話を聞かせていただきありがとうございました!

背景

おわりに

かてぽん

かてぽん:全5回にわたってお届けしてきた堀内先生と綿引先生へのインタビュー、いかがでしたでしょうか。教科書の構成や写真、イラスト、言葉一つにいたるまで、様々なところに意図や願いが込められているということを、改めて実感しました。インタビューの中では、文化や多様性への配慮他分野との関連付け社会的な視点を取り入れる工夫、AI時代だからこそ大切な「試行錯誤」や「五感を使った体験」、小学校・中学校のつながりなど、今後も大切にしたいことをたくさん聞くことができました。みなさんはどの回が印象に残っていますか? 先生方にとっても、これからの授業のヒントが見つかる機会になっていると嬉しいです。これからも視野を広げ学び続けていきたいです!

勉強になったね~ 次は何を教えてもらう?