このほど、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の筑波宇宙センターにて、教科書会社向けの説明会が開かれ、当社編集部もお邪魔してきました! 今回の説明会は、教科書や教材に利用できるJAXAのデータをお披露目する趣旨のものでしたが、現場の先生方にも役立つ情報が満載でしたので、本記事でお届けします!
地球観測衛星が捉える地球のすがた
JAXAの地球観測衛星は、地形や森林、土地利用といった地表の様子から、降水量、海面水温、温室効果ガスに至るまで、地球の多様な姿を日々捉えています。JAXAではこれらの素材を教育向けに公開中です。美しく鮮明な衛星写真はもちろん、目的別の観測データを授業や教材づくりにそのまま取り入れることができます。
例えば、アマゾンの熱帯林の減少を捉えた画像。1996年と2020年を比べると、「非森林」のエリアが明らかに広がっているのが分かります。
©JAXA サテナビ「森林減少」より 出典を見る
もうひとつの分かりやすい例が、海面水温の上昇です。別々の年の同時期の画像を比較すれば、海水温の変化が一目瞭然となります。
©JAXA 説明会資料「海面水温の上昇」より
こうした視覚的なデータを授業で提示することで、環境問題をよりリアルに伝え、生徒自らが問題を発見するきっかけを作ることができます。
Earth APIを活用しよう
さらに見逃せないのが、データそのものの収集と活用です。JAXAが提供する「Earth API」を使えば、衛星が取得した多種多様なデータへ直接アクセスが可能です。PythonやJavaScriptに対応したAPIに加え、生成AIに読み込ませてバイブコーディング(対話型のコード作成)ができるドキュメントも完備。プログラミングに慣れていない先生でも、生成AIの力を借りて自由にデータを加工し、オリジナルの教材を作成できるようになっています。
©JAXA 説明会資料「JAXA Earth APIの概要」より
次期学習指導要領の改訂により、技術分野は「情報・技術科(仮称)」へと生まれ変わろうとしています。生徒自身がデータを読み解き、分析する力の重要性は今後さらに高まるはずです。JAXAが提供するデータは、先生が見せる資料にとどまらず、生徒が自ら探究・分析を行うための絶好の「生データ」として大きな活躍が期待されます。
JAXAの豊富な画像やデータを、ぜひ明日の授業にお役立てください!
なお、JAXAでは授業実践例の収集を行っているそうです。授業にJAXAの衛星データを活用された先生はぜひ連絡してみてくださいね。
参考リンク▶衛星データの教育現場での活用事例
おまけ
筑波宇宙センターの展示施設「スペースドーム」も見てきました!
関連リンク集
- JAXA 第一宇宙技術部門「サテナビ」
JAXAが開発・運用している人工衛星について学ぶことができます。 - 地球観測衛星データサイト「Earth-graphy」
最新の観測画像を見ることができます。 - 「JAXA Earth API」ポータルサイト
Earth APIの利用方法などが詳しく掲載されています。 - JAXA 宇宙教育センター
JAXAが取り組む教育事業について掲載されています。