こんにちは!開隆堂技術編集部です!
皆さんが思い描く、作物の理想的な状態はどのようなものでしょうか?
今回は、子どもたちの「ちゃんと育てたい」に応えるために、育成環境の調節の基本でもある「観察」についてご紹介します。

1.理想的な作物の状態を考えよう!

作物の育成環境の調節は、作物の状態を考えることから始まります。たとえば、子どもたちが「甘いトマトにしたい」と考えたとき、理想とする作物の状態にとって必要な調節方法は何かを考えさせてみましょう。開隆堂教科書(p112-113)の環境要因の記述は、栽培前から生育中の調節方法を考えるためのキーワードが盛りだくさんですので、ぜひ活用してみてください。

作物の育成に必要なキーワードの例(気象的要因・生物的要因・土壌的要因)
図1 作物の育成に必要なキーワードの例
教科書 p112-113「作物の育成環境を調節する方法」

2.作物の健康管理をしよう!

栽培中は「健康管理」を意識させると、観察の重要性が理解させやすくなります。私たちは健康診断を受けて、大きな病気がないか検査を行い、風邪や病気にかかると病院で診察を受け、薬をもらいます。

作物の健康管理(管理作業)の中で、健康診断にあたるものが予防診断*1(土づくりや観察など)、病院での診察が対策診断*2(施肥改善や農薬の使用など)にあてはめてみると、分かりやすいかもしれません。

作物と人間の健康管理のイメージ
図2 作物と人間の健康管理のイメージ ※イラストはGemini作成

*1 土壌診断の技術の一つ。土壌の調査結果などを活用し、作物の生育障害を未然に防ぐために行う。
*2 土壌診断の技術の一つ。作物の生育が異常であり、収量に影響が予測されるときに実施する診断。

3.観察に役立つツールを活用しよう!

病害虫や生理障害はたくさんあります。中には害虫が病気の原因となる厄介なケースもあります。そのため、根本的な原因と対策を知るためには、観察を通して、なるべく客観的なデータを集めておきましょう。

【栽培作物の問診票】
初期症状から栽培のふり返りまで使いやすい鉄板ツール!症状が発生した原因から改善までを考えることに有効です。スプレッドシートの形式で記録させるのもおすすめです。

作物の栽培で使用する問診票の例
図3 作物の栽培で使用する問診票の例
※タキイ種苗『生理障害問診票』をもとに作成 https://www.takii.co.jp/tsk/bugs_idx.html

【生成AI(Geminiなど)】
iPadなどの端末で撮影した写真から、より具体的に症状を把握したいときにおすすめです。誤った内容が出力される場合があるため、問診票などと組み合わせて活用することで、客観性を高めた情報を得ることが期待できます。

撮影した写真について、生成AIに原因を確認する場面の例
写真1 撮影した写真について、生成AIに原因を確認する場面の例

さいごに

日々の健康管理をしっかりすることで理想の状態に近づくのは、野菜も人も同じですね。もし、異常が見つかったときは、慌てずに観察記録をもとに適切な対応を心がけましょう!