こんにちは!家庭科編集部です。このコラムでは、家庭科の先生方の日常や授業に役立つ情報を発信しています。
 今回は、中学校の教科書に関するよくある質問についてご説明します。

Q&A①

Q.食生活の学習の流れで食品の栄養素→栄養素のはたらきの順序になったのはなぜ?
A.食品に含まれている栄養素を理解するには、まず身近な食品を入り口にすることで、栄養素の内容が理解しやすくなると考えたからです。

 炭水化物や無機質といった「栄養素」は簡単には目に見えず、日常的になじみが少ないため多くの生徒にとって苦手意識をもたれやすい内容です。 そのため、栄養素の名称や化学的なはたらきを最初から暗記するのではなく、あえて日々の食卓に並ぶ「食品」から入る構成にしました。
 食品から学習に入ることで、単なる知識の習得にとどまらず、「この食品にはこの栄養素があるから、体の中でこう働くんだ」という実感を伴った理解につながると考えています。

食品に含まれている栄養素

Q&A②

Q.衣生活の学習の流れで衣服の素材→衣服の着方の順序になったのはなぜ?
A.誰もが着ている衣服の「素材」から入り、学びを深めてから「着方」に進むことで、より主体的に学習に取り組めると考えたからです。

 衣服の着方(コーディネート)や手入れ(洗濯・保管など)の題材は、家庭や生活経験によって関心の度合いに偏りが出やすい内容です。 そこで、まずは誰もが身につけている衣服の素材である「繊維」に着目し「自分が着ている衣服が何でできているのか」という視点から学習を始める構成にしました。
 この視点を入口にすることで、これまでの生活経験に関わらず、生徒一人ひとりが無理なく衣生活への関心を広げられるようにしています。
 また、こうして繊維や衣服の手入れなどの学びを積み重ねてから衣服の「着方」へとつなげることで、衣服の選択、自分らしい着方などに対して、より主体的に自分の考えをもって取り組めるようになると考えています。

衣生活の学習)

おわりに

 今回は、よくあるご質問のうち教科書の構成に関する内容についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。教科書では、生徒が関心をもって学習に取り組めるよう工夫しています。