こんにちは!家庭科編集部です。このコラムでは、家庭科の先生方の日常や授業に役立つ情報を発信しています。
 今回は、小学校の教科書に関するよくある質問についてご説明します。

Q&A①

Q.「クッキング はじめの一歩」では、なぜ、じゃがいもをゆでてから皮をむく手順になっているの?
A.はじめて取り組む調理実習を想定しているからです。

 平成29年の学習指導要領改訂では、ゆでる調理にじゃがいもと青菜が題材指定されました。 そこで、じゃがいもの皮むきをいつ扱うのかが一つの課題でした。 開隆堂では、包丁の扱いに慣れていないことも想定される、はじめて家庭科にふれる5年生にとって、より実習を安全に、 成功させ親しみやすいものにしたいと考え、皮むきを後にする手順としました。(※包丁の扱いに慣れたらゆでる前に皮をむいてもよいとしています。 皮のむき方については、教科書p.123に掲載。)ゆでた後のじゃがいもは皮がやわらかくなり、包丁を使わなくても冷めてから手できれいにとることができます。

じゃがいもの皮むき

Q&A②

Q.以前の教科書の手順では、フライパンを火にかけてから油を入れていたが、新教科書では、油を入れてから火にかける流れになっているのはなぜ?
A.「フライパンの加工」に配慮し、手順を変更しています。

 令和2年度版の教科書から油を先に入れる手順に変更しました。これは、「フライパンの加工保護」のためです。 テフロン加工のフライパンが主流になり、学校に備えられるフライパンもテフロン加工のものが多く使われるようになりました。 テフロン加工のフライパンは、空焚きをすることでコーティングが急速に劣化してしまいます。

高学年用(裏面)

Q&A③

Q.「食べて元気に」では、ご飯をガラス鍋で炊いているけど、ガラス鍋を使わないといけないの?
A.ガラス鍋を使った炊飯は想定していません。

 教科書では、鍋の中でご飯が炊ける様子が見えるように、ガラス鍋の写真も載せています。 これは、あくまでも鍋の中の様子を見る資料としてのものです。ガラスは金属に比べて熱が全体に伝わりにくいため底面ばかりが熱くなり、ご飯が焦げ付きやすくなります。 そのため、授業でご飯を炊くときは、金属製の文化鍋を使ったほうが、より失敗することなくご飯を炊くことができます。

高学年用(裏面)

おわりに

 今回は、よくあるご質問のうち調理に関する内容についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。調理の手順の裏には、「子どもたちが安全に楽しく学習できるように」という思いが込められています。